◆ カバさん新聞 ◆
カバさん新聞 冬号 (2009-02-18)
赤ちゃんの虫歯の細菌はどこから??
誕生前の赤ちゃんの口の中には、もちろん細菌はいません。生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、産道をくぐり抜ける間にもらってしまうらしい細菌がいくらか検出されるようですが、ミュータンス菌(虫歯の細菌)はいません。虫歯の細菌が、口の中に見つかるのは乳歯が生え始める生後6ヶ月ごろです。
また、お母さんと子どもの口の中にいるミュータンス菌をそれぞれ調べてみると、ほとんどの場合が同じタイプのものでした。ミュータンス菌は、親から子に感染しているのです。
フィンランドの女性研究者が、歯科健診に参加した妊婦の口の中の細菌レベルを調べ、ミュータンス菌がいっぱいいる妊婦を選び出し、お産が終わって赤ちゃんが3ヶ月~2才の間お母さんにキシリトールガムを食べさせました。子どもの口の中のミュータンス菌を調べた結果、子どもにはキシリトールガムは食べさせていないのですが、キシリトールガムをかんだグループのお母さんの子どもたちの口の中からはミュータンス菌が少ししか見つからなかったのです。いわゆる善玉菌が勢力を広げたために、ミュータンス菌が感染しにくくなったものと考えられます。
このことからお母さんの口の中のミュータンス菌を少ないレベルに維持すると、子どもに感染しにくくなるということがわかります。お母さんが歯を大切にすることが、結果的には子供にも良い影響を及ぼすのです。
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